オフィスの内装設計を依頼する際、「どの会社に任せれば安心なのかな。」と迷う方は多いです。
特に、全国対応できる大手の内装会社は、売上規模や実績が豊富で、設計から施工、アフター保証までワンストップで任せられる点が魅力です。

ただし、会社ごとに費用感・対応領域・保証体制は異なります。
そこで本記事では、公開情報をもとに大手企業をランキング形式で整理しました。
さらに「売上」「全国拠点数」「DX対応」「BCP/ウェルネス配慮」といった評価軸ごとの比較も解説します。

まずは全国規模での「オフィス 内装 大手 ランキング」を押さえておくと、比較検討がスムーズになります。

大手ランキングを見る前に:評価軸と前提条件(売上・上場区分・一貫体制・DX・BCP)

オフィス内装設計の大手ランキングを理解するためには、単に順位を見るのではなく、評価軸と前提条件を明確にすることが欠かせません。
“自社にとって必要な条件”を整理してからランキングを参照することで、より適切な業者選びにつながります。

評価軸7項目の定義:売上・上場・一貫体制・全国拠点・DX/BIM・BCP/ウェルネス・保証

自社専用の大手ランキングを作る際には売上規模や上場の有無に加えて、設計から施工までの一貫体制を持つかどうかが大きな判断材料となります。
さらに全国に拠点があるか、DX(IBMよりBIM(建築物の3次元モデル)に対応しているか、BCP事業継続計画ウェルネス(従業員の健康と快適性の向上:リクテカデザインに配慮しているか、保証やアフターフォローの体制があるかといった要素も重要です。
これら7つの指標を基準にすることで、表面的な順位ではなく実際の実力を把握できます。

情報ソースの見極め方:IR・有価証券報告書・公式実績・第三者データの活用

ランキングを信頼するには、その情報源が確かなものでなければなりません。
例えば大手上場企業であればIR資料や有価証券報告書で売上や事業分野を確認できます。
また、公式サイトに掲載されている施工実績や第三者機関の調査データを参照すれば、客観的な裏付けを得られます。
こうした透明性のある情報に基づいたランキングこそ、大手に絞った依頼先の検討に役立ちます。

“順位だけに依存しない”選び方:自社条件に合わせた重み付け

ランキングはあくまで参考資料です。
自社の状況によって、重視すべき指標は変わります
たとえば全国拠点を持つ企業が必要なのか、短納期に対応できるか、あるいはBCPやウェルネスに強い業者を優先するのか。
順位にとらわれず、自社条件に合うかどうかを確認することが、失敗を避けるポイントです。

【指標別】オフィス内装 大手ランキング(売上・全国拠点・DX/BIM・保証/アフター)

大手ランキングは「総合順位」だけでなく、指標別に分けて理解することで初めて意味を持ちます。
ここでは売上、DX/BIM対応、保証・アフターの3つの観点から整理します。

売上・上場区分で見る上位企業(乃村工藝社/丹青社/船場 ほか)

売上規模や上場の有無は、企業の経営基盤や安定性を示す指標です。
乃村工藝社丹青社船場といった上場企業は、大規模案件を多数手掛け、透明性の高い経営を行っています。
複数拠点を持つ企業や長期的な取引を考える場合には、こうした売上・上場区分での比較が大きな意味を持ちます。

DX/BIM・省施工で選ぶ:設計生産性と品質トレーサビリティ

設計や施工の効率化を重視するなら、DXやBIM対応の有無がポイントとなります。
BIMは3Dモデルを用いた設計で、施工ミスを減らし、トレーサビリティを確保します。
また、クラウドによる進捗管理を導入している企業は、情報共有の精度も高く、工期短縮やコスト最適化に直結します。
こうした技術力の差は、ランキングを精査するうえで見逃せない要素です。

保証・アフター・全国拠点数:多拠点運用で効く“維持運用力”

内装工事は完成して終わりではなく、入居後の運用が本当のスタートです。
大手企業は保証制度やアフター体制が整っており、引渡し後のトラブルにも対応しやすいのが特長です。
また、全国に拠点がある場合は、複数の事業所を一括管理でき、運用コストの削減につながります。
これは、全国展開を視野に入れる企業にとって大きなメリットとなります。

大手に依頼するメリット/デメリットと、中堅・地域密着との使い分け

大手に依頼することで得られるメリットは多いですが、必ずしも万能ではありません。
案件の性質や規模によっては、中堅や地域密着型の業者の方が適している場合もあります。

大手の強み:大型案件対応力・複合領域の統合・コンプラ/安全管理

大手の強みは、やはり大規模案件への対応力にあります。
法規制や安全管理を徹底し、設計から施工、設備導入まで統合的にサポートできます。
特に金融機関や外資系企業など、コンプライアンスが厳しい案件では、大手に依頼する安心感は大きいです。

留意点:コスト構造・標準化と個別対応のバランス

大手は組織が大きい分、コスト構造も高めです。
標準化されたフローで効率的に進められますが、細かな要望や柔軟な変更対応が難しい場合があります。
費用対効果を考えるときには、こうした特徴を理解したうえで検討する必要があります。

中堅・地域密着の出番:スピード・価格透明性・意思疎通(実例)

一方、中堅や地域密着型の業者は、意思疎通がスムーズでスピード感のある対応が可能です。
費用の透明性も高く、現場での調整にも柔軟に応じてくれる傾向があります。
もし地域密着型の内装設計会社も候補に入れたい場合は、以下の記事が参考になります。

費用別×提案力×信頼性で選ぶ!法人企業におすすめの5社リクテカデザイン

相見積りの正しい取り方:RFP雛形と“赤信号サイン”で失敗を防ぐ

どの業者に依頼するにしても、相見積りは欠かせません。
ただし、形式的に複数の見積りを集めるだけでは比較にならないため、RFP(見積依頼書)の作成が必須です。

RFP必須項目:工事区分/工程/数量根拠/品質基準/引渡し条件

RFPに明記すべき項目は
・工事区分
・工程
・数量根拠
・品質基準
・引渡し条件

これを整理して依頼すれば、各社の見積り条件を統一でき、不公平のない比較が可能になります。
RFPは稟議の裏付け資料にもなるため、経営層への説明にも役立ちます。

見積り“赤信号”の見抜き方:一式・別途・前提差の整理

見積書で注意すべきは「一式」と書かれた部分や「別途」とされている費用です。
また、業者ごとに前提条件が異なる場合も要注意です。
これらをそのまま比較してしまうと、実際のコストを見誤る危険があります。
不明点は必ず質問し、条件を揃えてから比較することが重要です。

比較フォーマットと社内稟議:同一土俵での評価手順

見積りは同一フォーマットに整理することで初めて正しく比較できます。
Excelなどを用い、費目を統一した表を作成すれば、差額や条件の違いが一目でわかります。
また、この形式は社内稟議にも有効で、説得力ある資料となります。
実務での失敗を避けるためには、比較の仕方自体を標準化することが欠かせません。

実際の比較ポイントは以下の記事でも詳しく解説しています。
オフィス内装工事の費用相場と業者比較のポイント|失敗しない見積りの見方

ケース別シナリオ:50〜100名規模/100〜300名規模/多拠点の最適解

企業規模や拠点数によって、適した依頼先は大きく変わります。
ここでは規模別に最適な方向性を整理します。

50〜100名規模:費用対効果を最大化する“部分刷新+動線改善”

社員数が50〜100名規模であれば、大規模改修よりも部分刷新動線改善に重点を置くのがおすすめです。
限られた予算で集中スペースや打ち合わせエリアを効率よく整備することで、費用対効果が高まります。

100〜300名規模:フリーアドレス/会議室最適化/防音の優先順位

この規模になると、フリーアドレスや会議室の最適化、防音対策が重要になります。
大手企業に依頼すれば、働き方改革やウェルネスの観点を取り入れた設計も可能です。
社内の多様な働き方を支える空間づくりに注力するのがポイントです。

多拠点・全国対応:PM/SLA設計と拠点横断の運用設計

全国に拠点を持つ企業は、大手の全国展開力を活かすのが有効です。
プロジェクトマネジメント(PM)やサービスレベルアグリーメント(SLA)を設計し、拠点横断で運用できる仕組みを整えることが求められます。
これにより、拠点ごとの品質差や運用コストを最小化できます。

まとめ

オフィス内装を大手に依頼する際は、まずランキングの評価軸を理解することが大切です。
売上や上場区分だけでなく、一貫体制、全国拠点数、DX/BIM対応、BCPやウェルネス配慮、保証体制までを総合的に見極める必要があります。

また、ランキングは単なる順位表ではなく、自社条件に合わせて指標を重み付けして活用するものです。
大手の総合力は魅力ですが、コストや柔軟性の点で中堅や地域密着型の業者が優れるケースもあります。

相見積りを正しく取り、RFPで条件をそろえ、比較を標準化することが失敗を防ぐ鍵です。
規模や拠点数に応じたシナリオを描きながら、信頼できるパートナーを選びましょう。

結論として、ランキングを活用しつつ、自社に合った最適な依頼先を見極めることが成功の近道です。

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